芸術

心を豊かにする本物との出会い

観光ポイントを巡るだけが、旅の醍醐味ではありません。感性に響く作品に出会ったり、演奏会で心を動かされたり、その場所でしか体験することのできないシーンを楽しむのも印象深い旅となります。マサチューセッツ州では全米屈指の美術館が数多くあり、コレクションも一級品ばかり。ボストン交響楽団をはじめ、音楽シーンでも心に響く旋律を堪能できます。

美術

世界でもトップクラスの美術館

アート観賞なら絶対に外せないのが、ボストン美術館です。アメリカ建国100周年を記念してオープンした美術館は、量・質ともに世界屈指の所蔵品を誇ります。アメリカをはじめ、ヨーロッパ、エジプト、日本、中国など、さまざまなテーマに沿って、約45万点にも及ぶ膨大なコレクションを展示しています。とても1日では回りきれないので、ポイントを絞って見学を。
特に、古代エジプト美術、フランス印象派、中国陶磁器などの展示品は必見です。日本美術も興味深く、歌麿、北斎、広重の浮世絵や尾形光琳、狩野永徳などの作品は、日本でもなかなかお目にかかれない一級品ばかり。植民地時代から現代アートまで、アメリカ絵画の変遷も見ることができます。

多彩なコレクションに触れるチャンス

ボストン美術館だけでなく、イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館、ノーマン・ロックウェル美術館など、全米屈指の美術館がマサチューセッツ州にはあります。ボストンにあるイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館は、15世紀のベネツィア宮殿風の邸宅にルネッサンス期の絵画や美術品などを展示。もともとは個人のコレクションで、その数は2500点にも及びます。
ストックブリッジにあるノーマン・ロックウェル美術館は、ロックウェルの膨大やイラストや素描、油絵、写真、文書などを展示。敷地内にはアトリエも移築されています。そのほか、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などにも美術館やアートセンターなどがあり、さまざまな場所で多彩なコレクションに触れることができます。

見どころスポット

日本庭園(ボストン美術館)

西館屋外北側の一角に、枯山水風の美しい日本庭園があります。天心園と呼ばれる庭園は、岡倉天心の功績を記念して造られたもの。天心はボストン美術館東洋美術部門の創始者のメンバーとして、コレクション蒐集に大きく貢献しました。庭園には150個以上の石を使った枯山水のほか、桜、ツツジ、松、モミジ、手水鉢、灯籠などが配されています。ボストンの地で、風情を味わいながら日本庭園を散歩してみては。
また日本にはボストン美術館の姉妹館「名古屋ボストン美術館」があり、ボストン美術館の展示品を借り受けるかたちで収集・保有をおこなっています。

音楽

華麗なメロディに酔いしれる

本格的なクラシック音楽に酔いしれるひと時はいかが? 小澤征爾が30年近くも音楽監督を務めたボストン交響楽団は、人気、実力とも全米トップクラスを誇ります。ボストンのシンフォニーホールを中心に活動し、10~5月がコンサートシーズンになります。超一流のクラシック音楽を心行くまで堪能しましょう。夏季にはタングルウッド音楽祭へ。レノックスのタングルウッドを舞台に、多数の公演が行われます。

もう少し気軽にという向きには、ボストン・ポップスのコンサートがおすすめです。5月~7月初旬、ボストン交響楽団の団員の一部が、シンフォニーホールやタングルウッドでポップス音楽を奏でます。映画音楽やミュージカルナンバーなど、軽快なコンサートが楽しめます。

見どころスポット

タングルウッド音楽祭

毎年6月末から9月上旬まで、バークシャー地方のレノックスにあるタングルウッドで行われる音楽祭。ボストン交響楽団を中心に、有名な指揮者やソリストが参加し、多数の公演が催されます。
ミュージックセンターをはじめ、日本の財界人の協力によって建てられたセイジ・オザワ・ホールで演奏されますが、建物を中心に広がる芝生席でも充分に公演が楽しめます。
芝生席では、飲み物や食べ物を持参してピクニック気分も満喫。室内楽、合唱、ミュージカル、現代音楽、ジャズ、ポップスなど演目ジャンルは多彩です。

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